WordPressの表示速度は「何秒で全部読み込んだか」だけでは判定できません。 Googleの現在の目安は、LCP 2.5秒以下、INP 200ミリ秒以下、CLS 0.1以下を、実ユーザーの75パーセンタイルで満たすことです。サーバー応答を見るTTFBは良好の目安が800ミリ秒以下ですが、TTFBが速くても大きな画像やJavaScriptで表示が遅れることがあります。

この記事では、WordPressサーバー研究所の10種類の公開ページを2026年7月31日に各5回計測し、TTFB・HTML転送完了時間・HTML容量の中央値を公開します。実測結果だけでなく、何を測れて何を測れていないかまで明記します。

最初に結論:1つの秒数ではなく4指標を見る

指標 何を表すか 良好の目安
LCP 主要な画像や見出しが表示されるまで 2.5秒以下
INP クリックやタップに画面が反応するまで 200ミリ秒以下
CLS 読み込み中にレイアウトがずれた量 0.1以下
TTFB 要求から最初の応答が返るまで 800ミリ秒以下が良好の目安

Core Web Vitalsの合格判定はLCP・INP・CLSです。TTFBは原因を切り分ける補助指標であり、TTFBだけ速くしてもCore Web Vitals合格とは限りません。

今回の実測条件

  • 計測日: 2026年7月31日
  • 対象: jpansystem.infoのTOP、カテゴリ3ページ、記事6ページ
  • 回数: 各URLを連続5回
  • 取得: HTTPSリダイレクトを追い、HTTPステータス、TTFB、HTML転送完了時間、HTMLバイト数を記録
  • 集計: 極端な1回に引っ張られにくい中央値
  • 対象外: 画像・CSS・JavaScriptの描画、ユーザー操作、実端末の通信速度

計測地点や回線が変われば値も変わります。この表はサーバー応答を同一条件で比べる資料であり、全読者の体感速度を保証するものではありません。

ミカ
ミカ

HTMLの転送が0.1秒くらいでも、画像が見えるまで同じ速さとは限らないんですね。
私は小さい数字を見つけたら、それだけで全部速いと思い込んでいました。

佐藤さん
佐藤さん

そこを分けて考えられたら十分だよ。今回の実測はサーバーとHTMLの入口を見て、画像や操作感はPageSpeed Insightsの別指標で確認するんだ。

ミカ
ミカ

五回のうち一番速い値を載せるのではなく、真ん中の値を使うのも少し安心しました。
ただ、アクセスが混んだ時間には変わりそうで、その点はまだ気になります。

佐藤さん
佐藤さん

いい気づきだね。時間帯を変えて同じ測定を追加し、悪い側の値も残せば、普段だけでなく混雑時の弱さも見つけられるよ。

10ページ・各5回の実測結果

ページ種別 TTFB中央値 HTML完了中央値 HTML容量
TOP 79ms 119ms 198,973B
WordPressカテゴリ 78ms 118ms 192,847B
レンタルサーバーカテゴリ 76ms 116ms 200,601B
サーバー基礎記事 89ms 113ms 80,131B
SEO基礎記事 78ms 106ms 110,853B
404解決記事 81ms 123ms 103,731B
高速化記事 76ms 95ms 88,668B
サーバー比較記事 77ms 94ms 66,494B
エラー辞典 83ms 101ms 69,123B
必須プラグイン記事 92ms 95ms 34,727B

実測から分かったこと

  • 10ページのTTFB中央値は76〜92msに収まり、GoogleがPSIで示す良好目安800msを大きく下回った
  • HTML容量が約35KBから約201KBまで違っても、TTFB中央値の差は16msだった
  • HTML容量が最大のレンタルサーバーカテゴリでも、HTML転送完了中央値は116msだった
  • この結果だけではLCP・INP・CLSの合格を判定できない

中央値だけでなく変動幅も残す

今回のTTFBで最も小さい測定値は約66ms、最も大きい測定値は約100msでした。中央値が近いページでも、一回ごとの値には揺れがあります。改善前後を比べるときは、最速値だけを選ばず、五回すべての値と中央値を残してください。

たとえば変更前が「80、82、95、110、150ms」、変更後が「75、78、81、85、140ms」なら、最悪値だけでなく普段の応答も改善したと読めます。一方、変更後の一回だけが60msでも、残り四回が遅ければ効果を断定できません。

HTML容量はページ全体の通信量ではない

表のHTML容量には、別ファイルとして読み込む画像、CSS、JavaScript、フォントは含まれません。TOPが約199KBでも、それだけで記事ページより体感が遅いとは判断できません。ブラウザで実際に読み込む全リソースはPageSpeed Insightsや開発者ツールで別に確認します。

TTFBが速いのに画面が遅い原因

メイン画像が重い

サーバーがHTMLをすぐ返しても、画面上部の大きな画像が遅ければLCPは悪化します。実際の表示サイズを超える画像、圧縮不足、画面上部画像への不要な遅延読み込みを確認します。

CSSやJavaScriptが表示を止める

HTML取得後に多数のCSSやJavaScriptを読み、解析・実行する時間がかかる場合があります。機能を止める前に、PageSpeed Insightsの「レンダリングを妨げるリソース」と実際に使っている機能を照合します。

広告や埋め込みで画面がずれる

画像・広告枠の幅と高さが予約されていないと、読み込み後に本文が押し下げられてCLSが増えます。削除だけでなく、表示前から必要な領域を確保できているか確認します。

ボタン操作後の処理が重い

INPは読み込み速度ではなく、操作への反応を見ます。検索、メニュー、フォーム、絞り込みなど、読者が実際に触る機能をスマートフォンで試します。

ミカ
ミカ

PageSpeed Insightsを開いたら、携帯電話とデスクトップの結果が分かれていました。
点数だけ見ずに、LCP・INP・CLSのどれが悪いかを先に見るんですね。

佐藤さん
佐藤さん

そうだよ。まず実ユーザーのデータがあるか確認し、なければラボデータを改善の手掛かりとして使おう。

ミカ
ミカ

一回だけLCPが遅かったとき、すぐプラグインを消しそうになりました。
同じURLを三回以上測って、共通して出る指摘から触るほうが安全そうです。

佐藤さん
佐藤さん

その順番がいいね。変更前の値を残し、一項目だけ直して同じ条件で測れば、本当に効いた改善か判断できるよ。

初心者が同じ測定を再現する手順

  1. 測るURLをTOP・カテゴリ・記事から3〜10件選ぶ
  2. 同じ端末・同じ回線でPageSpeed Insightsを開く
  3. URLを入力して「分析」を実行する
  4. 携帯電話とデスクトップを分けて、LCP・INP・CLS・TTFBを記録する
  5. 同じURLを最低3回測り、中央値を残す
  6. 改善は画像、CSS・JavaScript、キャッシュなど一項目ずつ行う
  7. 変更後に同じURL・同じ条件で再測定する

成功状態: 点数だけでなく、対象URL、日時、端末区分、各指標、変更内容、変更前後の値が一行で追える状態です。

どの数値から改善するか

状態 最初の確認
TTFBだけ遅い キャッシュ状態、PHP処理、DB処理、サーバー負荷
TTFBは速くLCPが遅い メイン画像、フォント、レンダリング阻害
INPが遅い 操作時に動くJavaScript、長いメインスレッド処理
CLSが悪い 画像・広告・埋め込みの寸法、後から挿入される要素
ラボだけ悪い テスト条件の差を確認し、実ユーザーデータを優先

サーバー変更を検討する条件

画像やJavaScriptが原因なのにサーバーを変えても、LCPやINPが十分改善しないことがあります。複数ページでTTFBが継続して悪く、キャッシュ・PHP・データベースを確認しても改善せず、現在のプランでリソース不足が確認できた場合に初めて比較します。

以下はWordPress向けの高速化・キャッシュ・ログ確認機能を持つ3社です。すでにTTFBが安定している場合、この記事を理由に乗り換える必要はありません。移転を検討する場合だけ、同じURL構成で移転前後を測れるよう記録してください。

エックスサーバー

エックスサーバー

4.6

SSH・Cron・自動バックアップを同じ管理画面で確認し、WordPress運用を長く続けたい人に向きます。

向いている人: 機能の確認場所がまとまった定番サーバーを選びたい人 利点: WordPress運用で必要になる管理機能を公式情報から確認できます。 注意点: 必要機能があっても、実行間隔や復元対象は契約前に最新マニュアルで再確認してください。 料金: スタンダード月額693円〜目安(キャンペーン・契約期間で変動)
エックスサーバーの最新機能と料金を確認する
ConoHa WING

ConoHa WING

4.5

コントロールパネルからWordPress、SSH、自動バックアップをまとめて扱いたい人に向きます。

向いている人: 画面の分かりやすさとWordPress管理機能を重視する人 利点: WordPress運用で必要になる管理機能を公式情報から確認できます。 注意点: SSHは共用サーバーとして一部制限があります。用途のコマンドが使えるか確認してください。 料金: WINGパックは契約期間やキャンペーンで変動。公式料金表で総額を確認
ConoHa WINGの最新機能と料金を確認する
シンレンタルサーバー

シンレンタルサーバー

4.4

公開鍵認証のSSHやCronを使い、WordPress以外の運用作業も行いたい人に向きます。

向いている人: 管理機能と新しいサーバー環境を比較したい人 利点: WordPress運用で必要になる管理機能を公式情報から確認できます。 注意点: SSHは公開鍵認証です。鍵の管理に不安がある場合は利用手順を先に読んでください。 料金: プラン・契約期間・キャンペーンで変動。公式料金表で確認
シンレンタルサーバーの最新機能と料金を確認する

公式基準と測定資料

よくある質問

PageSpeed Insightsは何点なら合格ですか?

ラボスコアは90以上が緑ですが、検索や読者体験の判断では実ユーザーのLCP・INP・CLSも確認します。点数だけで合否を決めません。

TTFBが800ms以下なら表示速度は問題ありませんか?

いいえ。サーバー応答が良好でも、メイン画像、CSS、JavaScript、広告によってLCP・INP・CLSが悪化する場合があります。

毎回違う数値が出るのは異常ですか?

回線、計測地点、端末負荷、サーバー負荷で変動します。同じ条件で複数回測り、中央値と悪い側の値を記録してください。

ミカ
ミカ

最初はスコアを一回見て、赤ならサーバーを変えるしかないと思っていました。
今は、TTFBとLCPを分ければ、サーバーなのか画像なのかを少しずつ探せそうです。

佐藤さん
佐藤さん

測る目的がはっきりしたね。数字に追いかけられず、読者が待っている場所を一つずつ直せばいいんだ。

ミカ
ミカ

まだ実ユーザーデータが少なくて表示されないページもありそうです。
そのときはラボ結果を確定値だと思わず、同じ条件の比較に使いたいです。

佐藤さん
佐藤さん

それで大丈夫だよ。測定条件と変更前後を残し、速くなった理由を説明できる改善を積み重ねようね。

まとめ:中央値と指標の役割で速度を判断する

WordPressの速度は、LCP 2.5秒以下、INP 200ミリ秒以下、CLS 0.1以下を実ユーザーの75パーセンタイルで見るのが基本です。TTFBは800ミリ秒以下を良好の目安として、サーバー応答の切り分けに使います。今回の10ページ実測ではTTFB中央値が76〜92msでしたが、これだけでCore Web Vitals合格とは判定していません。

実測値は2026年7月31日の特定環境によるものです。地域、回線、キャッシュ、サーバー負荷で変動します。広告・PRを含みます。