WordPressを作業中だけメンテナンスモードにするなら、初心者は専用プラグインで訪問者向けの案内ページを出す方法が安全です。 管理者はログインしたまま通常画面を確認でき、訪問者には「ただいま作業中です」と表示できます。ただし、関係者だけに未公開サイトを見せたい場合は、メンテナンスモードではなくBasic認証などのアクセス制限を選びます。

この記事では、画面を隠す目的を先に分けてから、WordPress.org公式ディレクトリに掲載されている「Lite Maintenance Mode」を例に、インストール、案内文の設定、有効化、別ブラウザでの確認、解除までを一つの作業として説明します。更新失敗で勝手に「メンテナンス中」になった場合は操作が別なので、 メンテナンスモードが解除できない時の復旧手順 へ進んでください。

最初に決めること|メンテナンス表示とアクセス制限は違う

「公開前の画面を見せたくない」という悩みでも、必要な機能は一つではありません。目的を間違えると、検索エンジンには見えていたり、取引先が確認できなかったりします。次の三つから近いものを選んでください。

したいこと 選ぶ方法 訪問者の見え方
数十分から数時間の更新作業を知らせたい メンテナンスモード用プラグイン 作業中の案内ページ
新サイトの公開予定を知らせたい Coming Soon機能 公開予定日や案内文
依頼主や社内の人だけに見せたい Basic認証などのアクセス制限 IDとパスワードの入力画面

メンテナンスモードは、秘密のページを完全に保護する仕組みではありません。URLを知る人全員に共通の案内を出すための機能です。個人情報、契約前の資料、会員向けデータを含むサイトでは、サーバー側のアクセス制限を使ってください。また、WordPressの「設定」→「表示設定」にある「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」は、閲覧を止める鍵ではありません。

使う前に残しておく3つの情報

作業前に大がかりな準備を増やす必要はありません。ただし、解除を忘れたり表示が変わらなかったりした時に戻れるよう、次の三つだけはメモします。

  • メンテナンスモードを有効にした時刻
  • 使ったプラグイン名「Lite Maintenance Mode」
  • 解除後に確認するトップページと代表的な記事のURL

既にキャッシュ系プラグインやCDNを使っている場合は、その名前も控えます。管理画面では解除済みなのに訪問者側だけ案内が残る時、キャッシュの削除が必要かを判断しやすくなるためです。

手順1|Lite Maintenance Modeをインストールする

  1. WordPress管理画面の左メニューで「プラグイン」→「新規プラグインを追加」を開きます。
  2. 右上の検索欄へ Lite Maintenance Mode と入力します。
  3. プラグイン名と作者を確認し、「今すぐインストール」を押します。
  4. ボタンが「有効化」に変わったら押します。
  5. 左メニューに追加された「Maintenance」を開きます。

似た名前のプラグインが複数表示されるため、名前だけで判断しないでください。この記事の画面名はWordPress.org公式ディレクトリに掲載された「Lite Maintenance Mode」を前提にしています。検索結果に出ない時は、WordPress本体の対応バージョンやPHPバージョンをプラグイン詳細画面で確認します。

考えているミカ
ミカ

メンテナンスモードなら、誰にもサイトが見えなくなるのだと思っていました。
作業中の札を玄関に出す感じで、鍵を掛ける機能とは違うんですね。ちょっと勘違いしていました…。

認める佐藤さん
佐藤さん

違いに気づけたのは大事だよ。読者へ作業中と伝えるだけなら、案内ページで十分なことが多いんだ。
見せる相手を限定したい時だけ、サーバーのアクセス制限へ切り替えればいいよ。

少し照れるミカ
ミカ

全部を難しく閉じなきゃ、と勝手に身構えていました。
今回は読者に「壊れたのではなく作業中です」と伝えたいだけなので、少し気持ちが軽くなりました。でも設定を戻し忘れないかはまだ心配です。

次へ導く佐藤さん
佐藤さん

その心配は、解除時刻を先に決めると小さくできるよ。案内文を作ったら、有効化と解除を一組の作業にしよう。
次は訪問者へ何を伝えるかを整えてみようか。

手順2|訪問者が困らない案内文を作る

案内ページに必要なのは、凝ったデザインより「停止が一時的であること」と「いつ頃戻るか」です。個人ブログなら、次の例をそのまま下書きにして構いません。

ただいまサイトの表示を調整しています

ご不便をおかけします。8月9日 16時頃の再開を予定しています。時間を置いてもう一度お越しください。

「しばらくお待ちください」だけでは、数分なのか数日なのか読者が判断できません。終了予定が決められない時は「本日中」「約30分」のように幅を持たせます。問い合わせが必要な事業サイトでは、サイト外で受け取れるメールアドレスや電話番号だけを載せます。WordPressと同じサーバーのメールが作業の影響を受ける可能性があるなら、確実に受信できる連絡先を選んでください。

手順3|案内ページを有効にする

  1. 「Maintenance」画面で見出し、説明文、ロゴや背景を設定します。
  2. プレビューがあれば、スマートフォン幅で文字が切れていないか確認します。
  3. 有効・無効を切り替えるスイッチを 有効 にします。
  4. 保存ボタンがある場合は押し、「保存しました」などの完了表示を確認します。
  5. この時点ではWordPressからログアウトせず、管理画面のタブを残します。

管理者としてログインしているブラウザでは、プラグインを有効にしても通常のサイトが表示されることがあります。これは失敗ではありません。管理者が編集を続けられるようにする仕様です。成功判定は次の手順で行います。

手順4|ログアウト状態の別ブラウザで成功を確認する

  1. シークレットウィンドウ、別のブラウザ、またはログインしていないスマートフォンを開きます。
  2. サイトのトップページへアクセスします。
  3. 作成した案内文が表示され、管理画面のツールバーがないことを確認します。
  4. 代表的な記事URLも開き、記事本文ではなく案内ページになるか確かめます。
  5. 表示が古い時は、その別ブラウザで再読み込みします。

トップページだけでなく記事URLも確認する理由は、キャッシュや除外設定によって一部ページだけ通常表示になることがあるためです。外から確認するために、管理中のブラウザでログアウトする必要はありません。管理画面のタブを残しておけば、問題があってもすぐ無効へ戻せます。

画面を見て迷うミカ
ミカ

スイッチを有効にしたのに、私のパソコンではいつものトップページが見えています。
保存に失敗したのかと思って、もう一度スイッチを押しそうになりました…。

分岐を説明する佐藤さん
佐藤さん

管理者としてログイン中なら、通常ページが見える設定は珍しくないよ。そこで押し直すと、逆に無効へ戻してしまうことがあるんだ。
まずスイッチの表示を変えず、シークレットウィンドウでトップページを開こう。

失敗が不安なミカ
ミカ

別の画面でも普通の記事が見えたら、公開中のままということですよね。
その場合、焦ってプラグインを消すより、保存表示やキャッシュを確かめるほうが安全でしょうか。

安全な戻し方を伝える佐藤さん
佐藤さん

その順番でいいよ。設定画面の有効表示、保存完了、別URLの三つを見てから、必要ならキャッシュを削除しよう。
途中で分からなくなったらスイッチを無効に戻せば、元の公開状態からやり直せるよ。

作業中に管理者が確認する順番

訪問者へ案内ページを出したら、WordPressへログインしたブラウザで修正を進めます。公開前の確認は、見た目だけでなく操作も含めます。

  • トップページの見出し、画像、ボタンが正しい
  • スマートフォン幅で横スクロールが出ない
  • メニューと内部リンクが目的のページへ移動する
  • 問い合わせフォームは自分宛てにテスト送信できる
  • キャッシュを消した後も同じ表示になる

管理者画面で直っていても、訪問者側に古いCSSや画像が残る場合があります。作業の最後に別ブラウザで確認する工程を残しておくと、「自分だけ直って見えた」を防げます。

手順5|解除して通常公開へ戻す

  1. WordPress管理画面の「Maintenance」を開きます。
  2. 有効・無効のスイッチを 無効 にします。
  3. 保存完了の表示を確認します。
  4. ログアウト状態の別ブラウザでトップページを再読み込みします。
  5. 代表的な記事、フォーム、メニューを一つずつ開きます。

通常ページが見えれば解除完了です。案内ページが残る場合は、最初に設定画面が無効になっているかを見ます。無効なのに残るなら、キャッシュ系プラグイン、サーバーキャッシュ、CDNの順で削除対象を確認します。プラグイン自体を削除するのは、解除と公開確認が終わってからです。

解除できない・画面が違う時の分岐

症状 最初に見る場所 次の行動
管理者には通常、訪問者には案内が出る 正常な有効状態 そのまま作業を続ける
誰が見ても通常ページ 設定の有効表示と保存完了 別URL、キャッシュ、除外設定を確認
無効にしても案内が残る 別ブラウザとキャッシュ キャッシュを削除して再確認
更新後に突然「メンテナンス中」になった プラグイン設定ではない 更新失敗時の復旧手順 へ進む
管理画面にも入れない サーバーの障害情報とファイル 原因を特定するまで削除を増やさない

自作の.maintenanceファイルを長時間表示に使わない

WordPress本体は更新中、ルートディレクトリの .maintenance を確認して一時的なメンテナンス表示を出します。公式の開発者向け資料では、作成時刻から10分以上経過したものはメンテナンス終了として扱う実装が示されています。これは更新処理のための一時機構で、初心者が営業時間中ずっと案内ページを出す用途には向きません。

また、更新失敗時に残った .maintenance の削除は「意図して案内を出す操作」とは別問題です。この記事では自作ファイルを作らず、管理画面から有効・無効を戻せる方法を使います。

サーバー選びが関係するのはアクセス制限も使いたい時

短時間の案内だけなら、今のサーバーでプラグインを使えば足ります。レンタルサーバーの変更は必要ありません。一方で、制作中のサイトを依頼主だけに見せたい、管理画面の外側でIDとパスワードを求めたい場合は、アクセス制限を管理画面から設定できる環境だと迷いを減らせます。

ConoHa WING

ConoHa WING

この記事で紹介する理由: WordPressの案内ページとは別に、サーバー側の管理機能も含めて公開前サイトを管理したい人が比較しやすい候補です。

向いている人: WordPressの設定とサーバー側の公開管理を、一つの管理画面で確認したい人。

利点: WordPressかんたんセットアップ、自動バックアップ、サイト管理機能をまとめて確認できます。

注意点: 訪問者へ作業中と伝えるだけなら、サーバーを乗り換える必要はありません。アクセス制限の対象フォルダーや解除方法は、契約前に公式マニュアルで確認してください。

料金: キャンペーンと契約期間で変わるため、申込時の総額と更新時の料金を公式ページで確認してください。

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よくある質問

メンテナンスモード中も自分は編集できますか?

管理者としてログインしているブラウザでは通常ページを見ながら編集できるプラグインがあります。訪問者側の成功確認は、ログアウト状態の別ブラウザで行ってください。

検索順位が下がりませんか?

短時間の計画作業では、案内ページが一時停止を示すHTTP 503を返す設計かを確認します。何日も続ける前提にはせず、解除後に通常ページがHTTP 200で表示されることまで確認してください。

プラグインを有効にしたのに自分には案内が見えません

管理者だけ通常ページを見られる仕様なら正常です。シークレットウィンドウやログインしていないスマートフォンから確認します。

解除後もメンテナンス画面が残ります

設定が無効であることを確認し、別ブラウザ、キャッシュ系プラグイン、サーバーキャッシュ、CDNの順で古い表示が残っていないかを見ます。

ほっとしたミカ
ミカ

最初はサイトを閉じたら自分も締め出されると思っていましたが、訪問者用の案内と管理者の画面を分けられると分かってほっとしました。
別ブラウザで確かめる理由も分かったので、見え方の違いに慌てずに済みそうです。

温かく認める佐藤さん
佐藤さん

目的を分けて、自分で確認するところまで進められたね。設定そのものより、誰の画面で成功を判断するかが大切なんだ。
ミカなら、読者を待たせる時間も短くできるよ。

最後を確かめるミカ
ミカ

まだ、作業に夢中になって解除を忘れそうなのは少し心配です…。
終わる時刻をメモして、トップページと記事の両方が戻ったところまで見届けるようにします。

安心させる佐藤さん
佐藤さん

それで十分だよ。有効化したら別ブラウザで確認し、作業が終わったら解除してもう一度確認する。
その一往復を守れば、落ち着いて読者を迎え直せるよ。

まとめ|有効化と解除を一組にして確認する

WordPressを意図的にメンテナンスモードへ切り替える時は、まず「作業中の案内」なのか「関係者だけに限定する」のかを分けます。案内が目的なら専用プラグインを使い、管理者用ブラウザを残したまま、ログアウト状態の別ブラウザで成功を確認します。

完成条件は、案内ページが出たことだけではありません。作業後に無効へ戻し、トップページと代表記事が通常表示になり、メニューやフォームが動くところまでです。更新失敗で勝手にメンテナンス表示になった場合は、設定を追加せず、 解除できない時の復旧手順 を使ってください。

参考にした公式情報