ねぇねぇ、佐藤さん! ローカルのトップページはきれいになりました。でも、Codexが結局どのファイルを変えたのか聞かれると答えられません。
それなら公開より先に差分を見よう。差分は、変更前と変更後の違いを行単位で確認するものだよ。
ブラウザで正しく見えていれば、そのまま本番へ送っても大丈夫では?
画面に出ない設定や、関係ないファイルの削除が混ざることもある。表示確認と差分確認は、別々に合格させよう。
WordPressを公開する前に、変更したファイル名、追加・削除された行、DBや管理画面で変えた設定を説明できる状態にします。 この記事ではGitを使える場合と使わない場合を分け、Codexに差分を読ませ、意図した変更だけか判断する方法を解説します。
差分を見る目的は、難しいコードを全部理解することではありません。「どこが」「なぜ」「どれだけ」変わり、戻す対象は何かを確認することです。
差分確認と表示確認は役割が違う
| 確認 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| ブラウザ表示 | 読者に見える見た目・動作 | 不要ファイルや隠れた設定変更 |
| ファイル差分 | 追加・変更・削除されたコード | DBに保存された固定ページ本文 |
| 管理画面メモ | 固定ページ、メニュー、テーマ設定 | ファイル側の意図しない変更 |
| バックアップ | 問題時に戻せる材料 | 今回何を変えたかの説明 |
WordPress公式も、DBには投稿・固定ページ・コメント・設定などが入り、テーマ・プラグイン・アップロード等のファイルとは別にバックアップする必要があると説明しています。ファイル差分が0件でも、管理画面でページ本文を変えていれば変更は存在します。
最初に変更前の基準を決める
差分には比較する二つの状態が必要です。変更後しか残っていなければ、何が変わったか正確に再現できません。作業前バックアップ、Gitの直前コミット、変更前コピーのいずれかを基準にします。
| 基準 | 使える場面 | 注意 |
|---|---|---|
| Gitの直前コミット | すでにGit管理している | 未記録変更がないか確認 |
| 変更前フォルダ | Gitを使っていない | 変更後と別の場所へ保存 |
| 完全バックアップ | 復旧も必要 | Codex作業フォルダ外へ置く |
| 記憶だけ | 比較基準にならない | 公開を止めて取り直す |
基準フォルダを変更後フォルダへ上書きコピーしません。名前には日付だけでなく「before」「after」を付けます。秘密値を含む完全バックアップは、Codexへ開くフォルダの外へ保管してください。
差分を見るならGitを覚えないと進めないと思っていました。変更前フォルダとの比較でもよいんですね。
うん。Gitは便利だけど必須ではないよ。最初は二つのフォルダから、変更されたファイル名だけを出してもらってもいい。
完全バックアップをそのままCodexで開けば、一番確実に比較できますか?
完全バックアップにはwp-config.phpやDBダンプが入ることがある。比較用には必要なテーマや自作プラグインだけを複製しよう。
Gitがある場合はstatusで全体を見る
Gitでは最初に
git status --short
で全体を確認します。既存ファイルの変更・追加・削除に加え、Gitがまだ追跡していない新規ファイルも出ます。その後、本文差分を未ステージとステージ済みに分けます。
-
git status --short:変更状態と未追跡ファイルを確認する。 -
git diff:まだステージしていない既存ファイルの本文差分を見る。 -
git diff --staged:ステージ済み変更とHEADの差分を見る。
git diff
が0件でも変更なしとは限りません。ステージ済み変更や未追跡ファイルがないか、必ずstatusも確認します。最初から長い差分を全部読むのではなく、変更ファイルの一覧、変更量、本文の順で狭めます。
このWordPress作業フォルダの変更を、まだ修正せずに調査してください。
最初にGit管理されているか確認してください。
Git管理されている場合は、git status --shortで変更・削除・未追跡ファイルを確認してください。
その後、未ステージ変更とステージ済み変更を分け、各ファイルの追加行数・削除行数を示してください。
まだcommit、add、restore、checkout、reset、clean、削除は行わないでください。
秘密値、wp-config.phpの内容、鍵、DBダンプは表示しないでください。
主な表示はM=変更、A=追加、D=削除、R=名前変更です。さらに
??
はGitがまだ追跡していない新規ファイルです。Codexが新しいCSSやPHPを作った場合、git diffだけでは見落とすことがあるため、公開対象か必ず確認します。
作業開始前から変更が残っている場合、それを今回の変更と決めつけません。既存変更のファイル一覧を先に記録し、今回の作業との差を分けられなければ公開を停止します。整理目的でCodexが勝手にcommit、reset、restore、cleanを行ってはいけません。
Gitがない場合はbeforeとafterを比べる
変更前と変更後のフォルダを用意し、同じ相対パス同士を比較します。WordPress全体を比較するとキャッシュ、ログ、アップロード画像まで大量に出るため、今回の変更対象に絞ります。
次の二つのフォルダを読み取り専用で比較してください。
変更前:【安全な比較用フォルダ/before/wp-content/themes/使用テーマ】
変更後:【wordpress-project/work/wp-content/themes/使用テーマ】
追加・変更・削除されたファイル名を一覧にし、内容差分はまだ出さないでください。
キャッシュ、ログ、一時ファイル、OS生成ファイルは別枠へ分けてください。
どちらのフォルダも変更、移動、削除しないでください。
比較元と比較先の順番を固定します。「削除」と表示されたファイルが、実際にはbefore/afterを逆に指定しただけということがあります。報告の先頭に、どちらを変更前として扱ったか書いてもらいます。
変更一覧を予定表と照合する
| 変更 | 予定 | 判断 |
|---|---|---|
| 子テーマfront-page.php | トップ入口を変更 | 本文差分を読む |
| 専用CSS | 入口の余白と色 | 対象セレクタを読む |
| wp-config.php | 変更予定なし | 公開停止 |
| WordPress本体 | 変更予定なし | 公開停止 |
| 知らないプラグイン | 変更予定なし | 理由確認まで停止 |
| キャッシュファイル | 成果物ではない | 公開対象から外す |
「Codexが必要だと判断した」は理由になりません。最初に合意した変更範囲と一致するか、各ファイルを一文で説明できるかを見ます。
変更ファイルが20個ありました。数が多いだけで危険と判断してよいですか?
数だけでは決めないよ。画像20枚の追加と、wp-config.php一枚の変更では意味が違う。予定した場所かを先に見よう。
キャッシュや圧縮済みCSSも変更に出ています。全部本番へ送りますか?
生成手順が決まっているなら、元ファイルと生成物を区別しよう。理由が分からないファイルは、公開対象へ入れないよ。
本文差分は赤と緑だけで判断しない
一般的な差分表示では削除行と追加行を色分けします。しかし、追加されたコードが正しいかは色だけでは分かりません。前後の文脈、対象ページ、他ページへの影響、戻し方を読みます。
- 見出しやCTAの文言は依頼した内容か。
- 根拠のない料金、実績、保証を追加していないか。
- CSSの対象がトップページ専用か、全ページ共通か。
- 外部URL、計測タグ、フォーム送信先を追加していないか。
- 既存のアクセシビリティ属性を消していないか。
- デバッグ表示や仮テキストが残っていないか。
変更ファイル一覧のうち、予定内のファイルだけ本文差分をレビューしてください。
目的:【トップページ入口の見出し、説明、ボタン、専用CSSを変更】
変更禁止:【ヘッダー、フッター、他ページ、外部送信、WordPress本体、親テーマ】
各差分を「目的に必要」「不要」「判断材料不足」に分け、該当行と理由を説明してください。
修正はまだ行わないでください。
秘密値や個人情報が見つかった場合は内容を表示せず、ファイル名と停止理由だけを報告してください。
削除と名前変更は特に慎重に見る
削除行が多い場合、単なる整形やファイル移動の可能性もあります。Gitの状態記号ではMが変更、Aが追加、Dが削除、Rが名前変更などを表します。削除されたファイルが別名で追加されていないか確認します。
使っていないように見えるCSSやPHPでも、別テンプレートから読み込まれる場合があります。「検索で参照0件」だけで削除せず、WordPressの読み込み経路、テーマ設定、動的なファイル名も確認します。
DB側の変更は別の一覧にする
固定ページ本文、メニュー、ウィジェット、サイトエディターのテンプレート、プラグイン設定などはDBへ保存されます。Git差分に出ないため、作業中に管理画面で行った操作を記録します。
| DB側の変更例 | 確認場所 | 記録する内容 |
|---|---|---|
| 固定ページ本文 | 固定ページ編集 | ページ名・変更箇所 |
| ホームページ指定 | 設定→表示設定 | 変更前・変更後 |
| メニュー | 外観のメニュー等 | 追加・削除・順序 |
| サイトエディター | 外観→エディター | 対象テンプレート |
| プラグイン設定 | 各設定画面 | 秘密値を除いた項目名 |
DBファイルを直接比較して読もうとせず、WordPressの通常画面と作業メモで確認します。正確なDB差分が必要な高度な案件は、個人情報と秘密情報を除外した専用手順を別に設計します。
git diffが0件だったので、何も変わっていないと思っていました。でも固定ページの見出しは変わっています。
固定ページ本文はDB側だから、ファイル差分には出ないことがあるよ。管理画面の操作記録も変更一覧へ足そう。
ではSQLiteやSQLを直接比べれば完全ですか?
今回はそこまでしないよ。まず通常の管理画面で、変更したページと設定を確実に記録する方が安全だ。
公開対象リストを作る
差分確認が終わったら「変更があるもの全部」ではなく「本番へ反映するもの」を一覧にします。ファイルとDB操作を分け、反映順と戻し方も書きます。
確認済みの差分から公開対象リストを作ってください。
ファイル:【例 子テーマ/front-page.php、assets/css/home.css】
DB操作:【例 固定ページ「ホーム」の本文変更】
公開しないもの:【キャッシュ、ログ、バックアップ、秘密情報、練習ページ】
反映前バックアップ、反映順、各工程の確認URL、失敗時の戻し方を表にしてください。
まだアップロード、DB変更、公開操作は行わないでください。
ローカル練習用の「ローカル練習」ページ、テスト用メールアドレス、デバッグ設定は本番対象から外します。公開リストにないものは送らない、というルールにします。
公開を止める条件
- 比較基準がなく、変更前を説明できない。
- 予定外のwp-config.php、WordPress本体、親テーマ変更がある。
- 削除理由を説明できないファイルがある。
- 秘密値、個人情報、バックアップが公開対象へ混ざっている。
- DB側の操作記録がなく、何を変えたか不明。
- 差分は合格でもPC・スマホ表示が未確認。
- 戻し方を実行できる人と手順が決まっていない。
作業開始前からあった変更と、今回Codexが加えた変更を区別できない場合も公開停止です。
変更ファイルは二つ、DB側は固定ページ一つ、キャッシュは対象外と説明できました。前よりずっと安心です。
いいね。画面だけでなく、何を送るかと何を送らないかが分かれている。
差分が合格なら、もう本番へ反映してよいですか?
次にバックアップ、公開順、確認URL、復旧手順を最終チェックしよう。差分合格は公開許可の一部なんだ。
今回の完了条件
- 変更前の比較基準がある。
- 追加・変更・削除ファイルを説明できる。
- 予定外ファイルが0件、または公開対象から除外済み。
- DB側の管理画面操作を別に記録した。
- 秘密情報と個人情報を差分へ表示していない。
- 公開対象と公開しないものが分かれている。
- 表示確認と差分確認の両方が合格している。
- 反映前バックアップと戻し方が決まっている。
よくある質問
Gitを使えなくても差分確認できますか?
できます。変更前と変更後のフォルダを分け、まずファイル名一覧から比較します。
git diffが0件なら変更なしですか?
いいえ。ステージ済み変更や未追跡ファイルが残っている場合があります。git status --shortとgit diff --stagedも確認してください。また、固定ページなどDB側の変更はGit差分には出ません。
Codexに差分を修正させながら確認してよいですか?
最初は読み取りと評価だけにします。確認途中で修正すると比較対象が動き、何を承認したか分からなくなります。
変更ファイルが多いと不合格ですか?
数だけでは決まりません。予定した範囲か、各ファイルの役割を説明できるかで判断します。
キャッシュファイルもアップロードしますか?
通常は成果物と分けます。サイト固有の生成手順がある場合は、その手順と必要性を確認してください。
親テーマの変更が見つかりました
更新で消える可能性があるため公開を止め、子テーマや通常の編集方法へ移せないか確認します。
DB差分を直接読めば確実ですか?
個人情報や秘密設定を含むことがあり、初心者向けの最初の方法にはしません。通常の管理画面と操作記録を使います。
差分が合格なら公開してよいですか?
差分だけでは足りません。バックアップ、PC・スマホ表示、公開対象、反映順、復旧手順も最終確認します。
最初はきれいに表示されたことしか見ていませんでした。今は変更ファイル、DB操作、対象外まで説明できます。
その説明が公開判断の土台になるよ。差分を読めると、Codexへ次の修正を頼む時も範囲がぶれにくい。
次は本番へ送る手順ですか?
まず公開前チェックリストをもう一度通そう。差分、表示、バックアップが全部合格してから反映方法を選ぶよ。
次は公開前チェックへ進む
WordPressを公開する前の最終チェックリスト で、事実、SEO、表示、秘密情報、バックアップ、復旧まで確認してください。表示崩れは PC・スマホ確認の手順 、作業前の基準は バックアップ完全チェックリスト へ戻れます。
まだ公開環境がない人へ
ローカルで差分確認するだけならサーバー契約は不要です。公開段階で初めて必要になる人だけ確認してください。
エックスサーバー
向いている人: ローカル検証後に初めて公開用WordPressを用意する人。
不要な人: 既存サーバーがある人、今回は差分確認だけをする人は契約不要です。
注意点: CodexやWordPress Studioとは別サービスです。料金とバックアップ条件は公式情報を確認してください。
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